【短編小説】ソノヒト 〜番外編 「メリークリスマス」〜

小説

12月24日

今日は12月24日。
メリークリスマス!

である。

朝からかなり忙しかった。

午前中は江戸川区の現場に行き
ひたすら工事をした。

つかれた。

とにかく現場までが遠い。
2時間も運転をしてやっとついた。

いわきに行くよりかは遥かに近いが
毎日、こんな感じで行き帰り運転してると

正直きつい。

いっとく

板橋に戻り
いつもの居酒屋で
昼のランチを食べた。

そこのマスターの娘さんは
6月に赤ちゃんが生まれたが
もうすでに店に復帰している。

メメさんと皆は呼んでいるが
とにかく勢いがすごい!

開口一番

「メリークリトリス」とか言い出して

今日はクリトリスパーティをするといっていた。

どんなパーティなのか
結構知りたい。

→酒処いっとく

混みまくり。

午後、会社で事務作業と
社内の大掃除をした。

一通り作業を終え
今度はお客様へ材料を届けに
向かった。

家の方向だったので
いつも帰る時間よりも少し早く出て
直帰しようとした。

そしたら、
クリスマスだからなのだろうか。

めちゃくちゃ道が混んでいた。

板橋ジャンクションを
普通なら山手トンネル方向に向かうが

都心を抜けた方が早いと考え
急遽ハンドルを
丸の内方面へ向けて走った。

だがそっちも東池袋を過ぎたあたりから
すぐに込みだした。

高速道路上が赤く染まった地図アプリは
飯田橋を降りろというから降りた。

降りたのはいいが
混んでいる。

まあ混んでいる。

結局、帰りもお客様へ荷物を届けて帰って
2時間以上かかった。。。

ビールがない。

家についた。
そしたら誰もいない。

今日は実家に帰るらしい。

クリスマスイブに
仮住まいの家に一人だ。

仕方なくコンビニで
弁当とクリスマスなのでチキンを買った。

コンビニまで歩いて1分なのが救いだった。

コンビニから戻って
せっかくなのでビールを飲もうとしたら
冷蔵庫に入っていない。

押入れにあるかと思いあけたら
まさかの空だ。

おいっ!!

もう服脱いじゃてるし
寒いし

また外に出たくないから
ビールを買うのはあきらめた。

カロリーゼロ

仕方なく冷蔵庫にあった
サワーを取り出した。

アルコール9%

まあまあ強めだ。

早速、コンビニで買ってきた
弁当たちをテーブルに並べた。

結構買ってしまったと思ったが

綺麗に並べて写真を撮ったから
カロリーゼロ!

伊達ちゃんがそう言っていた。

水面切り(みなもぎり)

一人だったのをいいことに
鬼滅の刃を1話から見返そうと思った。

見返すとやっぱり
下手な映画より面白い。

炭治郎の優しさと強さ
善逸の情けなさと強さ
伊之助の勢いと強さ

他にも色々な正義がいて

そして、鬼という悪。

この全てを人間誰しもが持っていて
それをこのアニメがキャラクターを使って
表しているように思う。

だから自分の中に溶け込む。
好きになる。

家族愛だったり、人間愛だったり。

まもなく僕が大学時代、
彼女ゼロ生活だったときに

数々の女性とのデートの中の一つで観た
千と千尋の神隠しの興行収入を抜こうとしている。

そんなことを考えていたら
クリスマスツリーの星が
「水面切り」されて折れていた。

鬼嫁の仕業だとビクビクし、
明日捨てる予定の可燃ごみをまとめて
玄関に置いた。

缶も一緒だ。

そんな一人ぼっちのクリスマスを過ごし
まもなく今年もあと数日を残すのみだった。

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